【期限表示の正しい知識②】2025年ガイドライン改正の背景と変更点

もったいないと話している女性 家庭の食の安全

私「そういえばこの前、スーパーで買ったジャムパンに“賞味期限”って書いてあったの。こういうパンって昔は“消費期限”だったような…表示って変わってきてるの?」

夫「おっ、いいところに気がついたね!実は2025年3月に『食品期限表示ガイドライン』が約20年ぶりに改正されたんだよ。」

ガイドライン改正の理由は「食品ロス削減」

食品ロスを減らす

私「ガイドラインって、そんなに重要なものなの?」

夫「うん。消費期限や賞味期限って、食品の“いつまで食べられるか”を決める大事な表示でしょ?今まではちょっと安全マージンをとりすぎて、まだ食べられる食品も早めに廃棄されることが多かったんだよ。」

私「それって、もったいないし、環境にも悪そう…」

夫「そう。その“食品ロス”を減らすために、期限表示をもっと科学的で合理的なものにしよう、っていうのが改正の背景なんだ。」

これまでの“5日ルール”は廃止

夫「たとえばね、今までは“製造から5日以内なら消費期限、それを超えたら賞味期限”っていう暗黙のルールがあったんだよ。」

私「え、それってちょっと単純すぎない?」

夫「そう。食品の劣化スピードはそれぞれ違うのに、日数だけで分類してたから、実態に合ってない表示も多かった。」

改正後はこう変わったよ:

  • 保存がきかない食品(腐敗しやすい) → 消費期限
  • ゆっくり劣化する食品 → 賞味期限

私「なるほど、“5日ルール”じゃなくて“食品の特徴”で判断するようになったのね!」

「科学的根拠」で期限を決める時代に

実験室で実験している男性

私「“科学的”って、どういうこと?」

夫「たとえば、水分活性とかpH値、微生物の増え方、見た目やにおいの変化など、実験データを使って期限を決めるってことだよ。」

私「へぇ〜。お弁当とかは腐りやすいから消費期限、でもロールパンなら…?」

夫「そうそう、酸化がゆっくりだから賞味期限になる可能性もある。実際、保存試験の結果に応じて変わることもあるよ。」

具体的な例で見てみよう

お弁当とロールパン
  • ポテトサラダ入りのお弁当: 劣化が早い → 消費期限(1〜2日)
  • ロールパン(袋入り・未開封): 酸化はゆっくり → 賞味期限(約1週間〜)
  • クリームパン(殺菌済みクリーム使用): 微生物のリスクが低く、保存状態によっては賞味期限で表示されることも

私「同じ“パン類”でも、中の具材によって変わるんだね!」

夫「そうだね。たとえば生クリームを使ったケーキなら劣化が早くて消費期限だけど、殺菌されたカスタードやジャムを使ってる菓子パンなら、科学的根拠に基づいて賞味期限表示が可能になるんだよ。」

“安全係数”の見直しもポイント

夫「今までは“最大保存日数の8割”を期限として設定してたんだけど、これも見直されたよ。つまり、10日間安全な食品でも、8日で期限切れとされていたの。」

私「え〜、もったいない!ちゃんと科学的に10日持つなら、そのまま表示したほうがいいね。」

夫「うん。過度に短くしすぎるのは“安全”というより“ロス”。今後は、安全を確保しつつ、できるだけ実際に近い期限を表示するようになったんだ。」

まとめ:ガイドライン改正は“合理的な期限表示”への一歩

私「賞味期限と消費期限の違いだけじゃなくて、どうやって決めてるのかもわかってきたよ!」

夫「そう。この第2部では“ガイドライン改正の背景”をしっかり理解してもらいたかったんだ。次回は、“家庭ではどう活かすか”“保存方法や見極め方”を一緒に見ていこう!」

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