腸管出血性大腸菌(O157など)による食中毒―家庭でできる予防対策とは

家族で食事している様子 台所・調理器具の衛生管理

私「ねえ、ちょっと聞いて。最近ニュースで『腸管出血性大腸菌(O157など)』という食中毒の話が出ていて、普通の食肉や野菜でも起こるって知ってた?」

夫「うん、知っているよ。実はこの菌、少量でも感染・発症することがあって、特に子どもや高齢者、基礎疾患がある人は重症化しやすいから油断できないんだ。」

「腸管出血性大腸菌」って何?

出典:腸管出血性大腸菌O157「食品衛生の窓」東京都保健医療局(https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/micro/o157.html)

私「そもそも『腸管出血性大腸菌』って、普通の大腸菌と何が違うの?」

夫「いい質問だね。大腸菌というのは人や動物の腸の中に広く生息していて、ほとんどは無害なんだけど、その中に“ベロ毒素”という強い毒素を出す株があって、それを『腸管出血性大腸菌(EHEC)』と呼ぶんだ。」

夫「この中でも有名なのが『O157:H7』型なんだけど、最近はO26やO111など他の型も報告されている。」

私「そうなんだ…少し怖く感じるね。」

夫「典型的な症状は、激しい腹痛、水のような下痢、それが徐々に血便に変化すること。発熱はそれほど高くない場合も多いけど、幼児や高齢者では“溶血性尿毒症症候群(HUS)”を起こすことがあり、命に関わることもあるんだ。」

※溶血性尿毒症症候群(HUS)とは
腸管出血性大腸菌が出す毒素によって、赤血球がこわれたり、腎臓の働きが悪くなる病気です。
主に子どもや高齢者に多く、血尿・むくみ・尿が出にくいなどの症状が出ることがあります。
早めに受診すれば回復することも多いですが、放っておくと命にかかわることもあります。

どうして感染するの?原因と経路

腸管出血性大腸菌感染経路

私「じゃあ、この菌はどうして私たちの食卓に入ってくるの?」

夫「主な感染経路は、家畜(特に牛)の腸内にいる菌が、肉の表面や加工の際に食品を汚染すること。さらにその糞便が土壌や野菜、飲料水を介して人に感染することもあるんだ。」

夫「少量でも感染するから、調理器具や手指からの“二次感染”も多い。特に家庭内では、まな板や包丁、焼肉店で使用する時のようなトングの共用が感染拡大の原因になることもあるよ。」

私「なるほど。肉だけじゃなくて、野菜や井戸水でも危ないってこと?」

夫「そう。牛肉、ハンバーグ、レバー刺しのほか、浅漬けやサラダ、井戸水なども原因になった例があるんだ。」

日常家庭でできる“実践的”予防ポイント

まな板使い分け

私「では、我が家でもできる予防策を教えて!」

夫「うん、ポイントを5つにまとめてみよう。」

  • 肉類などは中心部まで75℃以上で1分間以上しっかり加熱する。
  • 生肉・野菜・加熱後の食品で調理器具(包丁・まな板・トング)を使い分ける。
  • 調理前後・食事前には手洗いを徹底。乳幼児や高齢者がいる家庭では手指消毒も併用すると安心。
  • 調理場や冷蔵庫を清潔に保ち、調理済み食品はできるだけ早めに食べきる。
  • 子どもや高齢者には、生焼け肉や生野菜サラダなど加熱不十分な食品を控える。

私「うん、どれも今日からできそう。特に包丁とまな板の使い分けを気をつけよう。」

実例から学ぶ:最近の集団発生

夫「2025年10月には、沖縄県糸満市のレストランで修学旅行生ら約170人が腹痛や下痢を発症し、68人からO157が検出された(インターネット記事から抜粋)。共通の食事による集団感染だったんだ。」

私「そんなにたくさんの人が!やっぱり“加熱と衛生管理”って大事なんだね。」

夫「そう。こうしたニュースをきっかけに、家庭でも“普段の調理習慣”を見直すことが大切なんだ。」

家庭で実践したい予防チェックリスト

手洗い
  • 食材を扱うときは「汚染の可能性」を意識する
  • 調理前後・食事前の手洗い・消毒を家族全員で習慣化する
  • 生肉や生野菜は十分に加熱または洗浄する
  • 調理器具は「生用」と「加熱後用」で分けて使う
  • 調理済み食品はすぐに冷蔵、できるだけ早く食べる
  • 体調不良時は調理を避け、早めに医療機関を受診する

一言まとめ:
腸管出血性大腸菌による食中毒は、誰の家庭にも起こりうる身近なリスク。でも、正しい知識と少しの工夫で防ぐことができます。大切な家族を守るために、今日から意識を変えていきましょう!

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