冬に気をつけたいノロウイルス、家庭でできる対策を考えよう

家庭の食の安全

はじめに

寒くなると、保育園や学校から「感染性胃腸炎が流行しています」というお知らせが届くことが増えますよね。つい先日、娘の保育園でも「感染性胃腸炎が流行しているので注意してください」との連絡がありました。

「感染性胃腸炎って何?食中毒とは違うの?」 そう思い、夫(食品衛生の専門家)に聞いてみました。

「感染性胃腸炎の原因のひとつがノロウイルスで、食中毒の原因にもなるんだよ」

感染性胃腸炎と食中毒はまったく別のものではなく、ノロウイルスが原因のこともある んですね。

今回は、ノロウイルスとは何か?どんな特徴があるのか? を中心に、家庭で気をつけるべきポイントを夫に聞きながらまとめてみました。


ノロウイルスってどんなウイルス?

ノロウイルスは冬に流行しやすい感染症の一つで、少しのウイルスでも人にうつるほど感染力が強いのが特徴です。


出典:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201811/3.html

食べ物の中では増えず、人の体内で増える
感染すると1~2日で発症し、吐き気や下痢、腹痛、発熱といった症状が出る
ほとんどの人は数日で回復するが、小さな子どもや高齢者は重症化することも
症状がなくなっても、しばらくの間はウイルスを体外に出し続けることがある

夫曰く、「ほんの少しのウイルスでも感染するから、感染が広がりやすい んだよ」とのこと。例えば、感染者が触ったドアノブやスイッチを介して手に付着し、そこから口に入るだけでも感染するそうです。

また、生牡蠣がノロウイルスの原因になることは有名ですよね。「生牡蠣にあたった」という話をよく聞きますが、これは牡蠣が海水中のウイルスを取り込んでしまうため。加熱が不十分な状態で食べると、感染のリスクが高まるんです。


ノロウイルスの感染経路

ノロウイルスは、主に次のような経路で感染します。

出典:政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201811/3.html

食べ物を通じた感染

生牡蠣などの二枚貝はウイルスを体内にため込むため、しっかり加熱せずに食べると感染のリスクが高まります。また、調理する人の手にウイルスがついていると、食材を介して感染することも。

人を通じた感染

感染者が手をしっかり洗わないまま食材や食器に触れると、ウイルスが広がります。トイレの後や、子どもをお世話した後の手洗いが不十分だと、家庭内でも感染が広がる原因に。

実は最近も、こんな大規模な食中毒事件がありました。

2025年1月、愛知県一宮市で511人がノロウイルスによる食中毒を発症しました。原因は、汚染された弁当を食べたこと。調理従事者の手からウイルスが食品にうつり、そこから感染が広がったと考えられています。

ニュースを見たとき、私は「怖いなぁ…」と思いましたが、夫は「特に飲食業では、手洗いや体調管理が何より大事」と話していました。

実は身近なところでも感染が…

娘の保育園でも「感染性胃腸炎が流行」と言われたときは、クラスの半分以上が欠席。ノロウイルスはアルコール消毒では十分に除菌できず、しっかり手を洗うことが一番の予防策 なんだそうです。

「うちの子は元気だから大丈夫」と思っていても、手洗いが不十分なままだと家族内感染のリスクも。トイレの後、食事の前、帰宅後の手洗いを改めて見直しました。


次回予告:家庭でできるノロウイルス対策

今回は、ノロウイルスの特徴と感染経路、最近の事例 をご紹介しました。

次回は、

家庭でできる予防策(手洗い・消毒・食品管理)
感染者が出たときの正しい対応(おう吐物処理の注意点など)

について、具体的に解説します。

「家族を守るために、今できること」を一緒に考えていきましょう!

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